法教育マスコットキャラクター表彰式

 2014年12月17日(水)16:00~17:00、法教育推進協議会および公益社団法人商事法務研究会主催「法教育マスコットキャラクター」法務大臣表彰式が法務省において行われました。今夏のキャラクター募集には400名以上の方から応募作品が寄せられ、藤子不二雄Ⓐ氏をはじめとする5名の特別審査員による選考を経て、一般の皆様の投票により最優秀賞(1作品)、優秀賞(2作品)、中学生以下の部優秀賞(1作品)が決定しました。受賞者は、特別審査員も列席のもと、法務大臣より表彰を受けました。関係者の挨拶等の要約をお伝えします。

〈受賞者および作品名〉

最優秀賞 1505270101 海山 幸 さん
 「ホウリス君」
優 秀 賞 1505270102 鈴木裕子 さん
 「ホウホウ」
1505270103 塚田幸子 さん
 「ホウホウ」
中学生以下の部
優秀賞
1505270104 西島 康 さん
 「Law則(ロウそく)くん」

〈法務大臣挨拶〉
上川陽子 法務大臣
 ただ今、受賞された4名の皆様に賞をお渡ししました。受賞者の方々、おめでとうございます。マスコットキャラクター募集には、5歳から81歳まで400人を超える方々が力作を応募してくださいました。いずれも親しみのある魅力的なキャラクターで、5名の特別審査員の先生方により10の投票候補作品を選考していただきました。投票には約3500人の方々が、参加してくださいました。ご協力いただいた多くの皆様に感謝申し上げます。
 私たちの社会には法律を含め、守らねばならないきまりやルールがあります。ルールはどうして、誰のためにつくられているのか、また、ルールを守ることにはどのような意味があるのか。それらについて子どもの頃から考え、理解を深めていくことは、私たちが互いに尊重し、幸せに暮らしていくために非常に重要なことです。
法務省では、このようなルールの意味や大切さについて、国民の皆様に考え、理解を深めていただきたいという思いで、法教育の推進に取り組んでまいりました。今回も国民の皆様に法教育への関心をもっていただきたいと考え、マスコットキャラクターを募集しました。法教育マスコットキャラクターを活用し、子どもたちに法を身近に感じ、積極的に学んでいただきたいと思います。法教育というと、ともすれば堅苦しいイメージではないかと思いますが、「ホウリス君」にぜひ活躍してもらい、より多くの方が法教育に親しむきっかけになってほしいと期待しています。

〈最優秀賞受賞者挨拶〉
海山 幸 氏
 栄えある賞をいただき、ありがとうございます。ホウリス君はリスをもとにしたキャラクターです。子どもが法教育について身構えることなく、肩に力が抜けるようにダジャレをもとに考えました。デザインを考えるにあたり、法教育推進協議会で作成された教材をホームページで見ましたが、ルールはなぜ必要なのか?、、どうしてルールを守らねばならないかを身近な事例を通して学べることがわかりました。相手に理解してもらうこと、問題を客観的に考えることが大切なことなど、「ホウリス君」と共に学んでくれるといいと思います。

〈特別審査員代表祝辞〉
藤子不二雄Ⓐ氏
 受賞者の皆様、受賞おめでとうございます。法務省から依頼の連絡がきたときは、これまでまったく法務省に関係がなかったのでびっくりしましたが、マスコットキャラクターの選考審査ということで安心しました。法律とキャラクターが結びつくのかという懸念をよそに、426点の作品はどれも個性があり、楽しく法教育を進められるように思いました。非常に甲乙つけがたく、選考には苦労しましたが、10点を選んで一般の方の投票を仰ぎました。
 「ホウリス君」はこれから大活躍すると思います。いろいろ活躍させ、法教育を楽しく身近なものに感じさせていただきたいと思います。 

〈法教育推進協議会座長祝辞〉
笠井正俊 京都大学教授
法教育推進協議会は、学校現場や広く国民の皆様の中で法教育を普及、発展させるための施策を検討する協議会です。たくさんの方々に応募をしていただくものとしては、法教育懸賞論文コンクールを4年間にわたって開催し、大きな成果を挙げることができました。さらに、学校等で法教育にこれまで以上に親しんでいただくため、今回、マスコットキャラクターを作ることになりました。そのキャラクターに法教育の広報を助けてもらい、法教育をより身近に感じていただけるようにしようと考えました。
私自身は、法教育というような一見とっつきにくい事柄について、マスコットキャラクターの作品の応募がどれくらいあるのだろうか、また、かわいいキャラクターを誕生させることができるのだろうか、などと、正直なところ結構心配をしていたところであります。しかし実際には、多数の応募があり、しかも、特別審査員の先生方にお選びいただいた候補作はすべてマスコットキャラクターにふさわしい作品でありました。
そして、本日、最優秀作品として「ホウリス君」がこれから法教育推進のお手伝いをしてもらうマスコットキャラクターに選ばれまして、法教育教材やホームページその他の広報などで、どんどん活躍してくれることになりました。「ホウリス君」は、これは文句なしに愛らしいキャラクターで、しかも、「しっかりと法について学ぼう」という意欲にあふれたお顔をしています。本当に素晴らしいキャラクターが誕生したと感じております。また、優秀作品の2羽の「ホウホウ」もとてもよく考えられた可愛らしい作品で、フクロウがこの2作品も含めて複数ありましたので、ちょっと票が割れてしまったかなという感じを受けておりますが、とても良い作品をお寄せくださり、ありがとうございました。さらに、中学生以下の部優秀賞の「Law則くん」も、とても格好がよく、しかも、社会を照らす法の役割をよく表していると感じまして、素晴らしいものであると思います。
是非、全国の皆様、特に学校現場の児童・生徒の皆さんに親しまれるキャラクターに成長していっていただきたいと思います。

〈公益社団法人商事法務研究会代表理事専務理事祝辞〉
松澤三男 代表理事専務理事
 本日は大変おめでとうございました。法教育という、堅苦しくイメージしにくい課題だったにもかかわらず、このように大変親しみやすい素敵なキャラクターを描いていただき、本当にありがとうございます。主催者の1人として、心より厚くお礼申し上げます。
 学校教育では今、消費者教育などのように様々な教育が行われていますが、そのような教育はいずれも、私たちが社会の中の一員として身に付けていなくてはならない、いろいろなルールや社会のしくみを教えるものです。その根底にあるものは、やはり法教育ではないかと私は思っております。
 法教育はまだ学校教育の中で始まったばかりで、これから本格的に推進・普及していかねばなりません。そのためには法教育の堅いイメージを払しょくして、親しみやすくすることが大事です。言葉や活字の強力な味方としてマスコットキャラクターを募集したわけです。「ホウリス君」にはこれから現場の最前線に立って活躍していただくことになろうかと思います。
 最後になりましたが、この度お忙しい中をマスコットキャラクターの審査にあたっていただきました特別審査員の先生方に、心よりお礼を申し上げます。

〈取材を終えて〉
 法教育マスコットキャラクター公募の表彰式が法務大臣と特別審査員を迎え、晴れやかに開催されました。最優秀賞の海山幸さんは、これまで法教育になじみがなかったそうですが、法務省のホームページを見て教材を研究され、誰からも好かれるようなキャラクターを考え出されたとのことでした。応募くださった多くの方々も、さぞいろいろ工夫されたことと思います。これから「ホウリス君」が着ぐるみになる日も来るでしょうか。学校現場やイベントなどで会えるといいなと思いました。

 表彰式の写真等は、法務省・法教育サイト内のこちらのページもご参照ください。

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