‘対談 「法学教育」をひらく’ カテゴリーのアーカイブ
「法学教育」をひらく(第7回) 道垣内弘人先生 その2
〈二つの「法学入門」の違い―制度の理解と制度の運用方法〉
大村:「まず、直前に出ていた「行列のできる法律相談所」の話の関わりについて少し考えてみたいと思います。そこからスタートして、『リーガルベイシス民法入門』と本書の外の話題を結びつけて、お話を伺うことになろうかと思います。ここで『プレップ法学を学ぶ前に』が登場します(以下、2冊を対比する場合には、「リーガルベイシス」「プレップ」と略称します)。 続きを読む…
「法学教育」をひらく(第7回) 道垣内弘人先生 その1
〈著者と著書の紹介〉
大村:「“対談「法学教育」をひらく”シリーズは、議論のための共通のフォーラム(学会・雑誌等)のない「法学入門」に光を当てようと企画したものですが、今回で最終回となります。この度お話を伺う道垣内弘人先生は、東京大学法学部教授で民法がご専門です。私、大村とは旧知の同僚ということになります。
取り上げるご著書は『リーガルベイシス民法入門』(日本経済新聞出版社、2014年)です。これは民法入門ではありますが、後で触れますように、二重の意味で法学入門ともいえるのではないかと考えます。なお、「二重の意味で」ということとも関連するのですが、後半では『プレップ法学を学び始める前に』(弘文堂、2010年)という、本書と関連するご著書にも言及させていただきたいと思っています。先生のご著書には、ほかに教科書『担保物権法』、入門書『信託法入門』のほか、研究書『買主の倒産における動産売主の保護』『信託法理と私法体系』などをはじめとする単著・共著が多数あります。 続きを読む…
「法学教育」をひらく(第6回) 松尾弘先生 その2
〈法学入門と開発法学〉
大村:「慶應大学には、法学入門はありますか?」
松尾:「1年生科目に『法学Ⅰ・Ⅱ』があります。経験豊富な先生方がご担当で、それぞれの専門分野も題材にしつつ、法律の用語や文章の特色、法源や法体系の問題、法解釈の基礎、司法制度のほか、憲法・民法・刑法などの基本法分野の基礎知識も扱っておられます。基本的に実定法学入門の色彩が濃いようにも思われます。また、若手も含めて、各法分野の10名以上の先生方がオムニバスで担当されている科目『法の基礎』もあります。」
大村:「松尾先生が仮に法学入門の担当を頼まれたとして、開発法学の素材を生かして教育をすると考えた場合、どんな授業をされますか?」 続きを読む…
「法学教育」をひらく(第6回) 松尾弘先生 その1
〈著書と著者のご紹介〉
大村:「松尾弘先生は、慶應義塾大学教授で民法がご専門です。民法の教科書や『民法改正を読む―改正論から学ぶ民法』のほか、法哲学に関する業績も多くおありです。同時に、松尾先生の大きな関心の対象は「開発法学」であり、『良い統治と法の支配』(日本評論社、2009年)、『開発法学の基礎理論―良い統治のための法律学』(勁草書房、2012年)の2冊、雑誌『法学セミナー』の連載「開発法学のフロンティア」がおありです。
この対談では『開発法学の基礎理論』を取り上げます。 続きを読む…
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