NHK裁判員制度関連報道②

裁判員制度開始から半年にあたり、2009年12月3日(木)、夕方6:10からのNHK番組「首都圏ネットワーク」でも、裁判員裁判に関する市民団体の活動が10分間ほど報道されました。

〈市民グループ「裁判員ネット」の活動〉

 市民グループ「裁判員ネット」は大学生や社会人で作るグループです。
裁判員裁判では、傍聴者も裁判員と同じように事件について考えられる立場になったので、傍聴モニターを募っています。「説明がわかったか」、「判決に納得できたか」など、27項目についてアンケート用紙を作り、傍聴モニターに配って回答してもらいます。 
 既に33人が全国12の裁判員裁判を傍聴しました。アンケートの結果は、
「わかりやすかった」:82%
「判決に納得できる」:60%台
「検察官の説明がわかりやすかった」:100%
「弁護士の説明がわかりやすかった」:60%
ということでした。弁護士の説明が検察官に比べてわかりにくい点が、被告に不利ではないかという感想がありました。例えば、「検察官はモニター画面を使って説明し、わかりやすい。弁護士は紙を読むだけで、何を弁護したいのかわからなかった。その結果、判決が検察官寄りになるのではないかと、判断に不安がある」などという課題をグループで積極的に話し合っています。その成果は11月29日に発表会で報告をしました。
 裁判員に充分な情報が与えられているか、これからも見ていきたいということでした。

〈NHKの行なった裁判員へのアンケート調査から〉

記者のレポートで、「弁護士は個人で活動するので、準備が充分でないのではないか」とコメントされていました。アンケートからは、
「検察官の審理の進め方は適切である」におおむね賛成する人:92%
「弁護士の審理の進め方は適切である」におおむね賛成する人:63%でした。
この点について、ある弁護士は、「検察との差は否定しません。準備をもっとしたいと思います。」とコメントしています。
弁護士だけの問題ではなく、裁判所・検察共に考えなければならない課題であると締めくくられました。

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